トレセンコーチが語る【今の選出方法では才能が埋もれる】

2019年10月25日

こんにちは!サッカーのみちしるべです!

簡単に自己紹介すると、僕はサッカーコーチ9年目でジュニアユースの監督をしています。

主にみるのがジュニアユースですがジュニアやキッズにも関わっています。

トレセンコーチもしています。

今日は読者の皆様の疑問を解決するというよりかは、日本サッカーが成長するためにトレセン制度の選出方法はもっとこうあるべきではないかということを記事にしました。

最初に言っておきますが、日本サッカーを否定しているわけではなく更なる改善をすることで日本サッカーがさらに成長できるのではという視点で話していきます。

トレセンとは?

一応トレセンのことを知らない人も見ていただいているかもしれないので、トレセンについて説明しておきます。

ざっくり言うと日本代表を育てるために各地域や市町村ごとに選手を選抜し、個人の育成を図る機関です。

もっと詳しく知りたいならこちらをご覧ください

現状のトレセンの選出方法

早速本題ですが、現状のトレセン制度の選出方法は

  1. 数十チームから2~3人ずつくらい推薦選手を選出してもらう
  2. 集められた選手をいくつかのチームに分ける
  3. システムを指定する
  4. 休憩やポジションなどは各チームの子供主体で決定する
  5. 試合をする
  6. 試合中に評価表にチェックする
  7. 試合後にコーチ間で挙手により定められた人数が選出される

つまりその日に寄せ集めしたチームで試合をして、コーチの目に止まった選手が選ばれるということです。

これはこれでサバイバルレースのようなもので刺激もあり、そういう意味では良いとは思います。

実際に落ちた選手でもその後チーム内でさらに努力をするようになったことで、成長スピードが上がったということがありました。

しかしこの選出方法でどんな選手が選ばれやすいでしょうか

【トレセン】現状の選出方法で選ばれやすい選手

身体が大きくてフィジカル的に有利な選手、スピードがある選手、強いシュートが蹴れたりドリブルで突破できる選手は選ばれる傾向が強いです。

あとはチーム内でよくコーチングをしたりすようなリーダーシップをする選手

これに共通しているのが、印象に残りやすい派手なプレースタイルということです。

やっぱり一度の選考会で選手を選抜しないといけないので、派手な選手が印象に残りやすく、そういう選手に手が上がることは自然なことかなと思います。

僕のチームで選ばれた選手を見ても大体は派手なプレーをする選手です。

【トレセン】現状の選出方法で選ばれにくい選手

逆に身体が小さく、スピードが遅い、派手なプレーができない選手は選ばれない傾向にあります。

そりゃもちろん一度の選考会で選抜しないといけないので、目立たない選手は選ばれにくいですよね。

でも派手なプレーができない選手でも、各チームから推薦されている選手なので良いところは必ずあります。

例えばボランチの選手

もう片方のボランチの選手が攻撃的な選手でとにかく攻撃参加をするため、相手のカウンターを予防するため、各ラインバランスを整えるためにFWとDFを繋ぐようなポジションを取る選手

FWの選手で

もう片方のFWがアピールをしたくてたくさん動き回っているので、その分自分はあまり動かないことでチームに高さを与えてスペースをもたらすことができる選手

どちらもサッカーには必要不可欠な選手ですが、地味で目立たないプレーなので印象に残りにくく選考会では選ばれにくいです。

例に出した選手はどちらも僕のチームではすごく重要な選手です...

【トレセン】イニエスタ、シャビ、ブスケツはどういう選手なのか

彼らはお世辞にも派手なプレーができる選手ではないです。

メッシ、ネイマール、スアレスという派手なプレーができる選手のお膳立てするような選手です。

特にシャビ、ブスケツはもちろんパスの正確性など少し派手に見えるようなプレーができるかもしれませんが、基本的にはチームのバランスを整えるためにいるような選手です。

言わなくてもわかると思いますが、この3選手は世界的な選手でバルセロナにいなくてはいけない選手でした。

YouTubeなどでこの3選手のプレー集などを見ると、うまいなーと感じるかもしれませんが選考会でこの3選手のようなプレーをした選手がいたとして評価されるでしょうか?

僕は評価されにくいと思います。

【トレセン】現状の選考会の選出方法の問題点

つまりチームのバランスを整えるような選手、仲間を助けるようなプレーをする選手が評価されにくいということです。

ということはこのような特徴を持った選手が、レベルの高い相手と練習や試合をする機会がないということです。

それはそのような選手の可能性を縮めることと一緒です。

例えば元日本代表の長谷部選手がもし日本で守備的なMFとして早くから評価されていたら、もっとすごいボランチになっていたかもしれません。

そしてその派手な選手を評価していたのにも関わらず、日本はストライカーが不足しているという問題点があるのです。

【トレセン】現状の選考会による弊害

そしてこの選考会の影響で、勤勉で協調性があってテクニックが必要なボランチという日本人にうってつけなポジションにおいてまだまだ世界的な選手がでてきていないのではないでしょうか。

1番評価されている選手として長谷部選手が挙げられると思いますが、長谷部選手はもともと攻撃的な選手で海外に移籍してから守備的な選手として評価されるようになりました。

このような選考会を続けていては、ボランチというポジションにおいて偶発的にタレントが出てくるのを待つしかありません。

もちろん他のポジションも例外ではなく、目立ったプレーはできないが試合の流れやチームの動きに合わせてプレーを選択できる選手や、仲間のためにスペースを作りだす選手なども同様に生まれにくいです。

何もそのような選手だけ選んでほしいということを言っているわけではなく、そのような選手もチームの中では必要不可欠

そしてそのような選手にもより高いレベルでのプレーをさせてあげないと日本サッカーが成長しなのではないかということを言いたいのです。

じゃあどういう選出方法にすることがいいのか

【トレセン】公式戦などのゲームを見て評価する

選考会でプレーを評価するとなるとやっぱり派手な選手が印象に残ります。

そして全員がアピールしたいという気持ちになるので、より活発に動くことが優先するプレーになります。

その選出方法では普段のプレーや、その選手の頭の中身(認知→分析→判断)の質まで見ることは難しいです。

だから普段のリーグ戦などの公式戦において評価するのが一番正確に評価できるのではないかと思います。

実際にスペインではそのような選出方法で選抜されています。

小学生でトレセンに受かりやすい選手とは? トレセンは見直す時期かもしれない

レアッシ福岡 学生でトレセンに受かりやすい選手とは? トレセンは見直す時期かもしれない 参照

もちろんこの記事でもあるように海外が良くて、日本がダメということではないですが、選考会ではなく普段の試合から評価していくことで、埋もれていた才能が輝く可能性は大いにあると思います。

トレセン制度のまとめ

・一度の選考会による選出方法で生まれる選手【現状】

→フィジカル的に有利な選手や突破のドリブルが行えるような派手なプレーができる選手

・一度の選考会で選出されるデメリット【現状】

→チームのバランスを整える選手や、チームの戦術的なアクションを行える賢い選手が埋もれてしまう

・普段のリーグ戦などで評価することで選出される選手

→チームのバランスを整えたり、チーム戦術的にプレー原則を考えながらプレーできる賢い選手

・このような選手が選出されるメリット

→ブスケツやシャビ、イニエスタのような選手になる可能性のある子供に大きな可能性を与えることができる

もちろん日本のようなまだまだレベルに応じたリーグ戦が整備されていなく、移籍文化もまだまだな場合は難しいかもしれません。

でも2050年のワールドカップで優勝するという目標を立てているなら、もっと本気になって構造的に改革を行う必要があると思います。

僕は僕が生きているうちに日本がワールドカップで優勝する姿を見たいです。

そしてそれにできる限り関わっていたい。

だからブログという小さい媒体ではありますが、自分の意見が少しでも日本サッカーのためになればと思って発信します。

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