「誰でも理解できる」森保監督の戦術解説

2020年5月21日

悩める男性

・森保監督の戦術を知りたい

・その戦術ってどういう意味があるの?

 

今回は上記の疑問を解決していきます。

 

現日本代表の森保監督って戦術家っていうイメージはあんまりないのかなと思います。

 

どちらかと言うと、選手をうまくマネジメントするようなジダンのような印象(よく言いすぎてるかも(笑))

 

とはいえ、サンフレッチェ広島時代にはJリーグで3回の優勝という輝かしい成績を収めています。

 

そんな森保監督のサンフレッチェ広島時代から日本代表就任後までの戦術を振り返っていこうと思います。

 

この記事を読むと森保監督の戦術が理解できて、よりサッカー観戦が楽しくなりますよ!

 

それでは解説していきます。

 

本記事の信頼性

・プロサッカーコーチ9年目

・サッカースクール経営

・オンライン分析コーチ

サッカーと共に20年以上生きているのでそこそこ詳しいですm(__)m

 

目次

森保監督の戦術「サンフレッチェ広島時代」

 

まずは2015年Jリーグ制覇をしたときの基本フォーメーションとスタメンがこちら

 

 

森保監督はサンフレッチェ広島では3-4-3(3-6-1、3-4-2-1とも呼ばれるがあまり変わりはない)を採用していましたね。

 

サッカー3-4-3フォーメーションの特徴と相性をプロコーチが解説に3-4-3フォーメーションについて詳しく解説しているので合わせてどうぞ

 

そして特に今回解説する戦術は以下になります。

 

サンフレッチェ広島時代の戦術

  1. 攻撃時に4-1-2-3にシステム変化
  2. 守備時に5-4-1にシステム変化
  3. 相手を自陣におびき寄せる
  4. バリエーション豊かなサイド攻撃
  5. 自陣に撤退する守備

 

それぞれ解説していきます。

 

攻撃時に4-1-2-3にシステム変化

 

攻撃時にはこのように4-1-2-3(4-3-3、4-1-5ともいえる)にシステム変化を行います。

 

 

サッカー4-3-3フォーメーションの特徴と相性をプロコーチが解説にて4-3-3フォーメーションのことを詳しく解説しているので合わせてどうぞ

 

後ほどこの4-1-2-3システム変化からどのように攻撃を行っていたのか、ということを解説していきます。

 

守備時に5-4-1にシステム変化

 

守備時にはこのように5-4-1にシステム変化を行います。

 

 

この守備陣形からどのような守備を行っていたのかは後ほど紹介します。

 

サッカー「3バックvs4バックどっちが強い?」プロコーチが徹底解説にて森保監督の3バック(5バック)か4バックがどっちがいいのかということを解説しています。

 

相手を自陣におびき寄せる

 

当時のサンフレッチェ広島では、徹底的に自陣でボールを繋ぐ→前進していくことを行っていました。

 

その1つの方法として相手を自陣におびき寄せ、どんどん空いたスペースを使っていくことがありました。

 

下図をご覧ください。

 

 

GK+4バック+1ボランチの計6人でボールをゆっくりと保持し、相手をおびき寄せます。

 

そしてたまらず相手のボランチも食いついてきた瞬間に前線では数的同数になっています。

 

そのタイミングを見逃さずに前線にいる5人の選手がボールをうまく引き出していました。

 

このように相手を自陣におびき寄せる戦術を、オランダではロクンと呼ばれます。

 

ポゼッションサッカーとは何かを「誰でも理解できるように解説」にてボールを保持しながら有効な攻撃を行う方法を解説しています。

 

バリエーション豊かなサイド攻撃

 

そして攻撃の最終局面であるフィニッシュの段階ではバリエーション豊かなサイド攻撃を行っていました。

 

一つは素早い展開から相手のDFラインとGKの間に早めにクロスを入れること。

 

 

佐藤寿人というワンタッチゴールのスペシャリストがいたためそれを生かすということもあったのでしょう。

 

そして相手が自陣深くまで撤退している時はコンビネーションプレーで相手を錯乱させます。

 

 

上図のようにドウグラスが横パスをスルー、そして縦にランニング、佐藤寿人がそこへスルーパス、みたいな形が非常に多かったです。

 

これは2トップ下、1フォワードがかなり近い距離間でプレーしていたからこそ、可能になったのでしょう。

 

自陣に撤退する守備

 

そして守備の際は高い位置からプレッシングを行うわけではなく、基本的には自陣に徹底して守備を行います。

 

その中で気にしていた点でいうと、中央へのパスを許さないことと相手のサイドレーンにボールが入った際に守備のスイッチを入れるということでした。

 

サイドレーンとは何かと言うことは5レーン理論についてはこの1記事だけ見ておけばOKにて解説していますので合わせてどうぞ

 

 

 

そして相手のサイドレーンにボールを誘い込んだら下図のようなプレッシングを行います。

 

 

サイドバックのミキッチが縦方向を切りながらプレス、ドウグラスが中央を切りながら挟み込む、佐藤寿人がセンターバックへのバックパスを防ぐ、その他DFラインは右方向へスライド

 

かなりサイドバックに負担がかかる...サッカーのポジション「サイドバック13の役割を画像付きで解説」の役割を解説しています。

 

これで相手のサイドバックから選択肢をそぎ落とし、奪い取りカウンターアタックを行うということです。

 

非常に整理された守備戦術だと感じていました。

 

試合を制するための「3種類のネガティブトランジション」を徹底解説にてボールを奪われた際の撤退守備について解説しています。

 

続いて日本代表に就任してからの戦術の解説を行います。

 

森保監督の戦術「日本代表就任後」

 

日本代表に就任してからは基本フォーメーションを4-2-3-1としています。

 

そしておそらくこれがベストメンバーであろうスタメンがこちら(僕が考える森保監督の傾向からです)

 

 

3-4-3に何度かチャレンジしていますが、この4-2-3-1が1番しっくりきていますね。

 

サッカー4-2-3-1フォーメーションの特徴と相性をプロコーチが解説にてこのフォーメーションの解説をしているので合わせてどうぞ

 

そして戦術についてはこちら

 

日本代表時の戦術

  1. 攻撃時のシステムには規則性があまりない
  2. 守備時は4-4-2にシステム変化
  3. 中央の4人が近い距離間でプレーする
  4. 中央エリアで待ち構える守備

 

それぞれ解説していきます。

 

攻撃時のシステムには規則性があまりない

 

サンフレッチェ広島時代には4-1-2-3になるという攻撃時の約束事がありましたが、日本代表時にはそこまで規則性がないように感じます。

 

あるとするとボランチのどちらかはDFラインに落ちること、サイドバックは高い位置、サイドハーフは中に、ってくらいです。

 

攻撃時のシステムは4-1-2-3でいこう!みたいなサンフレッチェ広島時代のような強烈なメッセージは感じられないですね。

 

 

逆にペップグアルディオラ監督はここに強烈なメッセージを感じることができる監督ですね。

 

ペップグアルディオラ監督「8つの戦術」を誰でも理解できるよう解説も合わせてどうぞ

 

守備時は4-4-2にシステム変化

 

攻撃時と比べて守備時は4-4-2にシステム変化するという規則性があります。

 

 

基本的にはトップ下にいる選手が一つ前に上がることで4-4-2を形成します。

 

サッカーのポジション「トップ下11の役割を画像付きで解説」にてトップ下の役割を解説しているので合わせてどうぞ

 

中央の4人が近い距離間でプレーする

 

攻撃時に大迫、堂安、南野、中島が近い距離間でプレーすることでコンビネーションプレーを発生させてフィニッシュを行いたいという意図は感じることができます。

 

 

後ろのエリアは2センターバックと2ボランチでリスク管理、サイドバックがピッチの横幅を確保する、その分前述の4人が近い距離間で攻撃に集中できるといった感じですね。

 

規則性、再現性がない攻撃が手腕を問われている

 

しかしサンフレッチェ広島時代と違うのは、ここからのアイディアに規則性、再現性がないということです。

 

 

サンフレッチェ広島時代では上図のように早い段階でのクロス、またはサイドからの横パスををスイッチにコンビネーションプレーを発生させるという規則性、再現性がありました。

 

しかし日本代表の試合を見ているとそこはあまり感じることができないですね。

 

ここが森保監督が現在、世間からの評価が高くない理由でしょう。

 

もちろん全員が揃ってプレーできる時間が限られている集団なので、戦術を植え付けうことは難しいとは思いますが...

 

中央エリアで待ち構える守備

 

守備においては4-4-2で中央エリアで待ち構える守備を行います。

 

そして中央へのパスを許さずにサイドに誘導→スイッチを入れるという流れは広島時代と変わらずですね。

 

 

サイドレーンにボールが入ると以下のような動きになります。

 

 

堂安が縦のパスラインを切る、遠藤が中央のボランチをマーク、大迫はセンターバックへのバックパスを防ぐといった感じです。

 

これは広島時代と大きくは変わっていないですね。

 

ちなみに4-4-2が僕はサッカーにおいて守備の最強のフォーメーションだと思っています。

 

サッカー最強フォーメーションはこれ一択【守備編】サッカー4-4-2フォーメーションの特徴と相性をプロコーチが解説も合わせてどうぞ

 

これ以外の守備に規則性と柔軟性がない

 

上記のようにそれぞれの選手がしっかりと準備をできていて、自分たちが思ったようなプレーができている時は非常に良いプレーを見せます。

 

しかしさらに自陣深くで守備をしている際の規則性、また相手が自分たちの守備組織を上回るプレーを見せてきた時の柔軟性がないとも感じることが多いです。

 

この辺りも森保監督の評価を下げている原因の一つでしょう。

 

逆に守備においてすべてのエリアでかなり統率されているのが、アトレティコマドリードのシメオネ監督でしょう。

 

「誰でも理解できる」シメオネ監督の戦術解説も合わせてどうぞ

 

森保監督の戦術「まとめ」

 

最後に振り返っていきます。

 

サンフレッチェ広島時代の戦術

  1. 攻撃時に4-1-2-3にシステム変化
  2. 守備時に5-4-1にシステム変化
  3. 相手を自陣におびき寄せる
  4. バリエーション豊かなサイド攻撃
  5. 自陣に撤退する守備

 

日本代表時の戦術

  1. 攻撃時のシステムには規則性があまりない
  2. 守備時は4-4-2にシステム変化
  3. 中央の4人が近い距離間でプレーする
  4. 中央エリアで待ち構える守備

 

正直、サンフレッチェ広島時代に比べると選手にまだまだ戦術を落とし込めていない気もします...

(現コンサドーレ札幌のミシャが作り上げた基盤があったので、それが大きく影響しているという説もある)

 

ただJリーグで3回の優勝を成し遂げている監督なので、そういった実力があるのは確かだと思います。

 

今後の森保監督に期待していきましょう!

 

ちなみに途中で紹介したフォーメーションやポジションの解説は以下の記事でまとめて観れるので合わせてどうぞ

 

サッカーの全ポジションの役割はこの1記事で理解できる「まとめ」

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サッカーの全フォーメーションを完全理解できる渾身の1記事

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