「誰でも理解できる」クロップ監督の戦術解説

2020年5月16日

悩める男性

・クロップ監督の戦術が知りたい

・その戦術どんな意味があるの?

 

今回は上記の疑問を解決していきます。

 

ドルトムント時代には香川真司選手との交流が深いこともあり、日本人には特に馴染み深い監督だと思います。

 

クロップ監督というとドルトムントとリバプールにおいて輝かしい成績を収めている名将で、優れた戦術家でもあります。

 

そんな名将の戦術を簡単にわかりやすく紹介していこうというのが本記事の内容になります。

 

つまりこの記事を読んでいただくとクロップ監督の戦術が理解できて、よりサッカー観戦が楽しくなるということです。

 

もちろんコーチの方も参考にしてくださいね。

 

本記事の信頼性

・プロサッカーコーチ9年目

・サッカースクール経営

・オンライン分析コーチ

20年間サッカーと共に生きているのでそこそこ詳しいと思いますm(__)m

 

それでは解説していきます。

 

目次

クロップ監督のドルトムント時代における戦術

 

バイエルンミュンヘンの1強時代に終止符を打ったともいわれるドルトムント時代の戦術はこちら

 

ドルトムント時代の戦術

  1. 4-2-3-1をベースフォーメーション
  2. ライン間への縦パス
  3. 攻守の一体化

 

それぞれ解説していきます。

 

4-2-3-1をベースフォーメーション

 

まずドルトムント時代では4-2-3-1をベースに戦っていました。

 

主なスタメンはこちら

 

 

レバンドフスキ、スボティッチ、フンメルス以外はかなり小柄な選手たちですね。

 

しかし機動力があり戦術理解度が高く、何より若く野心に満ちた選手たちの集まりでした。

 

サッカー4-2-3-1の完全ガイドにて4-2-3-1の特徴や相性などを解説しているので合わせてどうぞ

 

ライン間への縦パス

 

基本的にはフンメルス、またはギュンドアンから中央の香川真司とレバンドフスキに頻繁に縦パスを入れていきます。

 

それはDFラインとMFラインの間のスペース(下図白い四角)を活用するためです。

 

 

もちろん縦パスが難しい場合はサイドにボールを入れて、サイドバックであるピシュチェクとシュメルツァーが攻撃参加を行います。

 

攻守の一体化

 

そして特筆すべきはここですね。

 

ドルトムントにおいて攻撃と守備という2つの概念はなく、常に攻撃という1つの概念がありました。

 

つまりは縦パスが相手に引っ掛かっても即座に回収し、ミスをミスとしないということです。

 

 

上記のように縦パスが引っかかっても周辺にいる3人から4人で即座に奪い返すということです。

 

これにより縦パスは失敗したかもしれないですが、前に進むことは成功しています。

 

この攻守の一体化、素早い攻守の切り替えをゲーゲンプレスといったりもしますね。

 

香川真司は不可欠な存在だった

 

縦パスによりライン間を使うこと、また攻守の一体化を実現するためには香川真司のようなトップ下が必要不可欠です。

 

というのも得点力、チャンスメイク能力、ラインブレーカーとしての能力、切り替えの早さ、このような要素が必要だからです。

 

それにぴったり当てはまったのが香川真司だったということですね。

 

クロップ監督のリバプールにおける戦術

 

2015シーズンより現在までのリバプールにおける戦術はこちら

 

リバプールの戦術

  1. 4-3-3をベースフォーメーション
  2. 攻守の一体化
  3. 0トップ戦術
  4. 5レーン理論の概念
  5. 前線からのプレッシング

 

それぞれ解説していきます。

 

4-3-3をベースフォーメーション

 

リバプールでは主に4-3-3を基本的フォーメーションとして採用しています。

 

以下主なスタメンです。

 

 

就任当初は4-2-3-1を採用していましたが、サラーの加入によって4-3-3を基本フォーメーションとしましたね。

 

サッカー4-3-3の完全ガイドにて4-3-3の特徴や相性を解説しているので合わせてどうぞ

 

攻守の一体化

 

ドルトムント時代に代名詞となったゲーゲンプレス、攻守の一体化はクロップ監督自身の基本戦術と言ってもいいと思います。

 

ドルトムント時代よりもさらに回収能力が上がっていると思います。

 

 

ウィングの選手がより近い距離間でプレーするため中央の人数がドルトムント時代よりも増えています。

 

そうすることでより中央で攻守の一体化の質が高くなるということです。

 

しかもヘンダーソン、ファビーニョ、ワイナルドゥム、サラー、マネ、フィルミーノという機動力と対人への強さが化け物級の選手たちです。

 

0トップ戦術

 

ドルトムント時代と変わった点としては大きく2つあり、そのうちの1つがこの0トップ戦術ですね。

 

下図のような形になることが多いです。

 

 

0トップというとセンターフォワードの選手が下がり目のポジションを取ることです。

 

とはいえ、0トップというよりかは4-4-2ダイヤモンドフォーメーションに近い形になりますね。

 

5レーン理論の概念

 

5レーン理論とはピッチを縦に4本線を引き、ピッチを5分割することを言います。

 

選手たちがどこで、何をするのかを明確にするために指標と言ってもいいかもしれません。

 

下図のような感じ

 

 

これはクロップ監督の戦術というより、この概念を取り入れることでより選手たちをプレーしやすくしているという感じですね。

 

例えばサラーとヘンダーソンはハーフレーンに立つ、アーノルドはサイドレーンに立つといった方が選手からするとわかりやすいですよね。

 

こういった5レーン理論の概念をドルトムント時代よりも色濃く採用していると思います。

 

前線からのプレッシング①vs4-3-3

 

相手が4-3-3の場合は下図のような感じの守備を行います。

 

 

基本的に相手陣地で素早く奪ってカウンターアタックを行うことが基本的な考え方なので、前線から積極的にプレスを行います。

 

4-3-3に対する守備ポイント

・1ボランチにはセンターフォワードがマーク

・センターバックにはウィングが外から中へプレス

・反対ウィングはセンターバックとボランチを警戒

・この時点では中盤では数的優位をキープ

 

そして守備における全体の奪いに行くスイッチが相手のサイドバックにボールが入った瞬間です。

 

 

相手サイドバックに入った瞬間

・近い方のインサイドハーフが一気にプレス

・ウィングはセンターバックを切りながらプレス

・その他はマーク

 

こうすることで相手のボールを刈り取り、一気にカウンターアタックを行います。

 

正直、めちゃくちゃ強い(笑)

 

前線からのプレッシング②vs4-4-2や4-2-3-1

 

基本的には4-3-3で行った守備がベースとなります。

 

 

少しだけ違う点があるとするとセンターフォワードがGKへのプレスも行うことくらいですね。

 

以上、クロップ監督の戦術でした。

 

クロップ監督の戦術の相性

 

どんな監督でもこんな戦術に相性が良くない、良いみたいなものがあります。

 

クロップ監督の場合はこちら

 

良い相性

・攻撃的な戦術

・ボールを保持する戦術

 

悪い相性

・強いていうなら守備的な戦術

 

それぞれ簡単に解説していきます。

 

攻撃的な戦術と相性がいい

 

攻撃的でボールを支配したいチームにはかなり相性がいいです。

 

というのもそういう相手の方がカウンターアタックを発生させやすいからですね。

 

 

上記のようなシーンに持ち込むためには、そもそも相手がボールを保持してくれた方がいいということです。

 

つまり監督でいうとグアルディオラ監督との相性はいいのではないかと思います。

 

ペップグアルディオラ監督「8つの戦術」を誰でも理解できるよう解説にて解説しているので合わせてどうぞ

 

強いて言うなら堅守速攻に相性が良くない

 

守備もそうですが、0トップや5レーン理論に基づいた攻撃によって攻撃の破壊力も抜群です。

 

ですが強いて言うなら相手が堅守速攻タイプの場合は少し相手が良くないのかなと思います。

 

というのも相手が堅守速攻の場合は、素早いカウンターアタックを発生させにくいからですね。

 

監督でいうとシメオネ監督とはあまり相性が良くないと言えると思います。

 

「誰でも理解できる」シメオネ監督の戦術にて解説しているので合わせてどうぞ

 

クロップ監督の戦術まとめ

 

もう一度紹介していきます。

 

ドルトムント時代の戦術

  1. 4-2-3-1をベースフォーメーション
  2. ライン間への縦パス
  3. 攻守の一体化

 

リバプールの戦術

  1. 4-3-3をベースフォーメーション
  2. 攻守の一体化
  3. 0トップ戦術
  4. 5レーン理論の概念
  5. 前線からのプレッシング

 

そして相性はこちら

 

良い相性

・攻撃的な戦術

・ボールを保持する戦術

 

悪い相性

・強いていうなら守備的な戦術

 

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