・0トップってなに?
・0トップのメリットやデメリットは?
・0トップの注意点は?
今回は上記の疑問を解決していきます。
サッカーの試合を観ていると、解説の方が「このチームは0トップ、偽9番ですね~」とか言っていることありませんでした?
0トップってなんやねん!普通にトップいるやん!ほんでどんな意味があるねん!トップが0人やったら誰が点取るねん!
そんな方のために今回の0トップ完全ガイドを見ていただき、よりサッカー観戦を楽しんでもらえたらと思います。
ちなみに自チームでも0トップを採用し、たくさんの成功と失敗を繰り返してきましたm(__)m
記事の信頼性
・プロサッカーコーチ9年目
・サッカースクール経営
サッカーとは20年間ともに生きているので、そこそこ詳しいです...
もちろんコーチの方が0トップを自チームで採用する際の参考にもしてもらえたらと思います。
それでは解説していきます。
また動画ではこの記事より簡単に解説しています。
ざっくり知りたい方は動画、詳しく知りたい方はこの記事と言う風にご自分にあった方で見てください。
目次
0トップ戦術とはセンターフォワードが下がる戦術のこと
0トップと聞くとトップ(以下フォワード)が0人ということなので、フォワードがいないと思ってしまってもおかしくないと思います。
しかし実際フォワードの選手は存在しています。
フォワードの選手が少し下がり目のポジションを取ることを0トップと呼ぶということになります。
下図を見てください。
赤チームのフォワード(9番)が4-3-3フォーメーションでは本来このようなポジションを取ります。
ここから攻撃時の基本システムとしてフォワードが下がるポジションを取ることを0トップといいます。
また細かい話にはなりますが、フォーメーションとシステムは意味が若干違います。
サッカーの全フォーメーションを完全理解できる渾身の1記事でその辺りは解説しているので合わせて読んでもらえるとより理解が深まると思います。
バルセロナの0トップ例
バルセロナでメッシが0トップとして活躍してことで、一躍有名になりましたね。
そのときのシステムがこちら
メッシ、シャビ、イニエスタ、ブスケツの4人から創られる攻撃的なサッカーは本当に魅了されましたね。
ローマにおける0トップ
トッティの全盛期も終盤に差し掛かってきた約9年前でもローマで0トップ戦術は採用されました。
ローマの場合は4-2-3-1を基本フォーメーションとしてフォワードにいるトッティが自由なポジションを取っていく感じですね。
リバプールにおける0トップ
2018-19シーズンには念願のチャンピオンズリーグ制覇を成し遂げたリバプールも0トップ戦術を採用していることで有名です。
フィルミーノが下がり目のポジションを取ることでサラーとマネがより中央寄りでプレーしていまいたね。
バイエルンミュンヘンのおける0トップ
バイエルンミュンヘンもグアルディオラ監督時代に0トップを採用したことがありましたが、正直あまり上手くいっていなかったですね...
まぁレバンドフスキがいない場合において採用されていたので、0トップを軸にというわけではなくあくまでオプションとしての0トップだったのでしょう。
シャキリやゲッツェなどが0トップとして起用されていましたね。
0トップ戦術のメリット
なぜ0トップを採用するのかといったら、それは以下のメリットがあるからです。
0トップのメリット
- 中央で数的有利ができる
- フォワードがフリーになりやすい
- DFラインとMF間を使いやすい
- 相手CBに迷いを生じさせる
それぞれ解説していきます。
中央で数的優位ができる
フォワードが下がり目のポジションを取るということは、つまり中盤の人数を増やすといったことになります。
そうすることで中盤で誰かがフリーになりやすいですね。
もちろん数的優位になるかどうかは相手のフォーメーションにもよりますが、4-4-2などの場合数的優位になりやすいですね。
フォワードがフリーになりやすい
上記に合わせてですが、相手のボランチからすると本来まーくをするべきではい選手がいることになるので、自然とフリーになりやすいです。
だからバルセロナではメッシ、ローマではトッティが採用されていたんですね。
彼らがフリーでボールを受けると多彩な攻撃ができますから。
DFラインとMF間を使いやすい
フリーになりやすいということは相手のDFラインとMF間でボールを受けやすいおいうことになります。
ここでボールを受けると、相手の対応が困難になりよりチャンスが作りやすくなります。
相手CBに迷いを生じさせる
中盤で数的優位を作られることを阻止するために相手のCBはマークについていくのか、また留まるべきなのかという迷いを生じさせます。
マークを行うと下図のように背後に大きなスペースが空き、使われる危険性もあるので簡単には付いていけないのです...
0トップ戦術のデメリット
もちろん完璧な戦術など存在しないので、0トップにもデメリットはあります。
それは以下ですね。
0トップのデメリット
- 点取り屋タイプのフォワードを起用しにくい
- 相手DFラインへのプレッシャーが遅れやすい
それぞれ解説していきます。
点取り屋タイプのフォワードを起用しにくい
0トップを採用するとそもそもフォワードはトップ下のような役割をこなしますし、WGの選手が点取り屋のような役割を行います。
しかしWGの守備のことを考えると、ここにレバンドフスキのような点取り屋タイプのフォワードは起用しにくいです。
WGの役割、フォワードの役割などポジション別に役割を解説したものがサッカーにおけるすべてのポジションの名前と役割【まとめ】で解説をしております。
相手DFラインへのプレッシャーが遅れやすい
フォワードが下がり目のポジションを取るということは、もしミスパスなんかで相手CBにボールが入った際に、そことの距離が遠くなるということですね。
それはつまりCBへのプレッシャーが遅れるということを意味しています。
もちろんその場合はWGの選手が1stディフェンダーとしてプレスを行うこと、という決まりがあれば解決はできますが。
そのままフォワードがプレスを行わないといけない場合は遅れてしまいますね。
0トップ戦術を採用する際の注意点
そして単にフォワードが下がり目のポジションを取れば、OKなんでしょっていうとそうでもないんですね。
これがサッカーのおもしろいことでもあります。
以下の注意点を気にしないと0トップ戦術を採用しているメリットを最大限に活用できません。
0トップの注意点
- 相手DFラインを固定、または下げる選手が必要
- ゴール前に入る選手がいないと点取れない
それぞれ解説していきます。
相手DFラインを固定、または下げる選手が必要
0トップのメリットとして中盤で数的優位が作れる、またフォワードがフリーになりやすいということがあったと思います。
しかしそれを可能にするためには相手のDFラインからそのフォワードに対してマークを行われないようにすることが必要です。
具体的には下図のような感じで、WGがセンターバックの背後を狙ったり、インサイドハーフが相手CBの背後に走ることで、それらが可能になります。
逆にWGに動きがない、適切な高さを取れていない場合は下図のようになります。
相手DFラインが高い位置を取ることができて、フォワードが使えるスペースが狭くなると同時に相手CBも簡単にマークを行えることができます。
だから相手DFラインを固定、または下げる動きが必要ということですね。
ゴール前に入る選手がいないと点取れない
これは0トップを採用するチームによくあることです。
フォワードがゴールから離れる動きをするため、ゴール前に人が少なくなる、いなくなることで点が取れなくなってしまうことがあります。
そのため以下のようにインサイドハーフ、WGの選手がどんどんゴール前に飛び出す必要があります。
こうすることでゴール前に人が少なくなって点が取れないということを解消できます。
個人的にはこの注意点を解消するために適したフォーメーションは4-3-3やと思っています。
0トップ戦術【まとめ】
もう一度メリット、デメリット、注意点を紹介します。
0トップのメリット
- 中央で数的有利ができる
- フォワードがフリーになりやすい
- DFラインとMF間を使いやすい
- 相手CBに迷いを生じさせる
0トップのデメリット
- 点取り屋タイプのフォワードを起用しにくい
- 相手DFラインへのプレッシャーが遅れやすい
0トップの注意点
- 相手DFラインを固定、または下げる選手が必要
- ゴール前に入る選手がいないと点取れない
個人的にはかなり好みな戦術なので、自チームでも頻繁に活用します。
またみちしるべ公式LINE(指導者向け)では指導者の方向けに情報発信を行っております。
下記のような方は友達追加をおすすめします。
みちしるべ公式LINE
- スクールの人数を増やしたい
- 独立してチームを作りたい
- コーチとしての収入を上げたい
- コーチとして月収100万円を稼ぎたい