・サッカーで良く聞くフォーメーションって何?
・4-3-3の特徴は?
・4-3-3の相性の良い&悪いフォーメーションは?
・4-3-3を採用している代表的なチームは?
・4-3-3のシステム変化例は?
今回は上記の疑問を解決していきます。
本記事の内容
・フォーメーションとシステムの違い
・4-3-3の代表的なチーム
・4-3-3の特徴
・4-3-3のその他フォーメーションとの相性
・4-3-3のシステム変化例
サッカーの試合を見ていると、4-3-3とか4-2-3-1とかそんな言葉を聞いたことがあると思います。
それはフォーメーションと呼ばれるものになります。
しかしフォーメーションはたくさんあるため、どれがいいのか?またどんな特徴があるのか?わからないですよね...
僕も小学生のころから「ややこしいねん!」と思っていましたm(__)m
そのため当ブログでフォーメーションを完全攻略することができるようにしました。
今回は4-3-3編ということで、早速説明していきます。
本記事の信頼性
・プロサッカーコーチ9年目
・サッカースクール経営
・B級ライセンス所持
今まで1500人以上を指導してきたので、そこそこサッカーは詳しいと思います。
動画ではこの記事より簡単に解説しているので、ざっくり知りたい方は動画でご覧ください!
目次
そもそもフォーメーションとシステムは異なるもの
フォーメーションという言葉と似たような言葉として「システム」という言葉を聞いたことがあると思います。
実はこの2つは似ているようで、性質が異なるものなのです!
フォーメーション
チーム全体を活かすための基本的な陣形
→つまりテレビの解説者が1番初めに紹介するもの
システム
フォーメーションを軸にして攻撃時や守備時に流動的に変化する形
→つまり試合の中で変化するもの
解説者がたまに「このチームは攻撃は4-3-3で守備は4-4-2ですね~」とか言っているのはシステムだということです。
まぁでも単にサッカー観戦する際は特別気にしなくていい言葉の違いですね。
指導者の方はしっかりと理解しておくべきですが。
フォーメーションとは基本陣形
こちらサッカーの試合の前によく見るフォーメーションの図だと思います。
黄色が4-4-2、赤色が4-2-3-1ですね。
システムとは変化する形
こちらは黄色がボールを保持した時の図です。
黄色の⑨⑧が中央に入ることで4-2-2-2になっていることがわかると思います。
そして赤色⑩が前に上がることで4-4-2になっていますね。
システムとはこのように基本フォーメーションから動いた形ということです。
メモ
もちろん基本フォーメーションから動かない場合もあります。
4-3-3を採用する代表的なチーム
僕が1番4-3-3を採用しているチームでご紹介したい、また好きなチームがあります。
それはリバプールですね。
クロップ監督が就任後、少しづつヨーロッパ最高峰のレベルに戻ってきて、昨年2018-19シーズンではチャンピオンズリーグを制覇しましたね。
現在、最も4-3-3フォーメーションで成功を収めているチームです。
リバプール
前線の強烈な3トップを活かすべく、中央の3ボランチが豊富な運動量でピッチ全体をカバーしています。
4-3-3が気になる方はぜひリバプールを参考にしてください。
マンチェスターシティは4-1-2-3
4-3-3と聞くとマンチェスターシティもじゃない?
と思うかもですが、マンチェスターシティは大きな分類わけでいうと4-3-3になりますが細かく分けると4-1-2-3になります。
デブライネとシルバがトップ下の位置にいることが多いからですね。
リバプールのヘンダーソンとワイナルドゥムはトップ下というよりボランチ(守備的MF)としての扱いですかね。
4-3-3の特徴
サッカーは完璧なフォーメーションなど存在しないと言われています。
チームの特徴によっても、選手の特徴によっても適したフォーメーションは異なるからですね。
つまりどのフォーメーションでも長所と短所が存在するということです。
4-3-3の長所
- それぞれの選手との距離感が良い
- 斜めのパスラインができるためポゼッションを行いやすい
- 中央でもサイドでも数的優位を作りやすい
- リスク管理を行いやすい
4-3-3の短所
- 3ボランチの運動量がかなり必要
- サイドで数的不利を作られやすい
- 強いセンターバックがいないとクロスから簡単に失点する
- 3トップの能力が低い場合そもそも意味ない
それぞれ詳しく解説していきます。
4-3-3の長所
再度長所はこんな感じです。
4-3-3の長所
- それぞれの選手との距離感が良い
- 斜めのパスラインが自然にできるためポゼッションを行いやすい
- 中央でもサイドでも数的優位を作りやすい
- リスク管理を行いやすい
画像を用いて解説していきます。
それぞれの選手との距離感が良い
4-3-3はそれぞれの選手との距離感が良いため、お互いに連係がしやすいという大きな特徴があります。
それはボールを持っている選手へのサポートが多くなることを意味しています。
斜めのパスラインが自然にできるためポゼッションを行いやすい
4-3-3はこのように自然と斜めのパスラインを服す確保できるため、ボール保持を行いやすいですね。
そこまでポジショニングのことを言わなくても、自然と「理想的なポジショニングに近くなる」というのは大きな特徴です。
中央でもサイドでも数的優位を作りやすい
4-3-3はウィング(サイドハーフ)とインサイドハーフ(サイドのボランチ)とサイドバックがうまく関われます。
そのためそれぞれの選手の動き次第で、中央でもサイドでも数的優位が作りやすいフォーメーションです。
リスク管理を行いやすい
2枚のセンターバック、3枚のボランチがいることから相手陣地深く審に修している際でもリスク管理を行いやすいです。
つまり相手のクリアボールを拾いやすい、すぐにボールを奪い返しやすいということですね。
そう考えるとクロップ監督は自身の戦術と非常に理にかなったフォーメーションを採用していることがわかりますね。
4-3-3の短所
再度4-3-3の短所を紹介します。
4-3-3の短所
- 3ボランチの運動量がかなり必要
- サイドで数的不利を作られやすい
- 強いセンターバックがいないとクロスから簡単に失点する
- 3トップの能力が低い場合あまり効果的ではない
短所も画像付きで解説していきます。
3ボランチの運動量がかなり必要
3トップを前線に残す場合、3ボランチの運動量がかなり多くなります。
中央を固めることはもちろんのこと、サイドバックのカバーリングも行わないといけないからですね。
またボランチ含めすべてのポジションにおける役割などを知りたい方はこちらの記事を参考にどうぞ
-
サッカーの全ポジションの役割はこの1記事で理解できる「まとめ」
続きを見る
サイドで数的優位を作られやすい
下図のようにボランチとサイドバックしかサイドの守備を行えないようなフォーメーションです。
そのため相手選手が3人以上関わるサイド攻撃には数的不利が起こってしまいます。
強いセンターバックがいないとクロスから簡単に失点する
サイドで数的不利を作られやすいということは同時にクロスを上げられやすいということを意味しています。
つまりクロスに強いセンターバックがいないとクロスから簡単に失点するということですね。
3トップの能力が低いとあまり意味がない
3トップを採用しているメリットはその3トップの選手への守備負担を減らす、またカウンターの際に破壊力抜群のカウンターを繰り出せることがあります。
そのためそもそも3トップの能力が低い場合は相手は全く怖くないですね。
以上、4-3-3の特徴でした。
こう考えるとリバプールのクロップ監督は選手たちの個性に合わせて、非常に理にかなったフォーメーションを採用していることがわかると思います。
フォーメーションの相性について
それぞれのフォーメーションにおいてやっぱり相性の良し悪しはあります。
それは選手の特徴や、そのチームがそのフォーメーションにおいてどんなサッカーをするのか?といったことが大きく影響することです。
しかしある程度、構造上においてフォーメーションの相性の良し悪しはあります。
4-3-3は非常にバランスが良いフォーメーションだと言えますね。
その他フォーメーションとの相性
4-3-3と良い相性
・4-1-2-3(守備時)
・3ラインを引くチーム
・3バックタイプ(攻撃時)
4-3-3と悪い相性
・4-2-3-1(攻撃時)
4-3-3は攻守において非常にバランスの取れたフォーメーションになるので相性が良いフォーメーションは多いです。
しかしもちろん難易度も高いです。
3ラインを引くチームには相性がいい
4-3-3はポジションを流動的にしやすいフォーメーションなので、下図のように3ラインの相手に対しては有効になります。
上図にように動くことでDFラインで数的優位を作る、また相手のDFラインとMFライン間にフリーになりやすい選手を作ることが可能になります。
攻撃時は4-2-3-1に相性があまり良くない
相手が4-2-3-1で守備を行う場合は逆に、相手にマークされやすいといったことがあります。
以上、4-3-3のシステムの特徴と相性でした。
またこの記事のようにすべてのフォーメーションを解説した記事は下記になりますので、参考にどうぞ
-
サッカーの全フォーメーションを完全理解できる渾身の1記事
続きを見る
4-3-3におけるシステム変化
ここからは4-3-3から攻撃、また守備の際にシステム変化を起こす形の2種類に分けて紹介します。
攻撃における変化
・4-2-3-1への変化
・3-4-3への変化
・4-4-2ダイヤモンドへの変化
・3-5-2への変化
守備における変化
・4-4-2への変化
・4-2-3-1への変化
・5-4-1への変化
それぞれ解説していきます。
4-3-3から攻撃におけるシステム変化
特徴でも紹介しましたが4-3-3は攻撃においてそこそこ万能なフォーメーションです。
とはいえ、やっぱり相手もうまく対応してきます。
システム変化を行うことで相手に迷いを与えことも可能になりますね。
4-2-3-1への変化
相手が4-3-3で前線からハイプレスをかけてきた場合に有効な変化になります。
というのも4-3-3のままの立ち位置にいると、1ボランチの選手へのパスラインが形成しずらいです。
しかし下図のように2ボランチのなることで相手の3人のフォワードの間にパスラインを形成することが可能です。
これはマンチェスターシティがリバプール相手に使っていましたね。
ちなみにどちらのボランチをトップ下に採用するかは、どちらが攻撃的か、またライン間でのプレーが得意かで決める。
あとは守備が得意な方がボランチに入るといった感じで決めるといいですよ。
3-4-3への変化
相手の陣地の近い場所でボールを保持している、かつ相手が2トップの場合に有効な変化になります。
相手フォワード2人に対して、3枚のDFラインを形成することでドリブルによる前進も可能となります。
4-3-3のフォーメーションのおけるこの変化はけっこう鉄板の形ですね。
サイドバックが攻撃的、またウィングの選手が中央でのプレーが得意場合、さらに有効になりますね。
4-4-2ダイヤモンドへの変化
これは相手が2トップ、もしくは4-2-3-1フォーメーションの場合に中央で数的優位を作ることができる変化になりますね。
いわゆる0トップってやつですね。
グアルディオラ監督がバルセロナ時代に採用したことで一躍有名な言葉になりましたね。
文字通りフォワードが下がるため、トップ下にようなテクニックを持っているフォワードがいる場合有効になります。
3-5-2への変化
これは3-4-3への変化と、4-4-2ダイヤモンドへの変化を掛け合わたような変化になります。
これは自分でやってみてかなり友好的だったシステム変化です(笑)
DFラインでも、中盤でも数的優位が作れるため、めちゃくちゃ前進しやすかったです。
とはいえ、サイドバックが孤立しがちなのでサイドにうまく誘導されるとボールを奪われる機会が多かったです。
4-3-3から守備におけるシステム変化
4-3-3の特徴として、守備の際の難易度が高いボランチの運動量がかなり必要ということがあります。
その短所を補うために守備の際はシステム変化を行うことをおすすめします。
4-4-2への変化
4-4-2へのシステム変化を行うことでボランチの負荷を減らし、より効率的な守備を行うことが可能です。
そして2種類の変化を説明しますが、下図はインサイドハーフがフォワードのラインに出るバージョンです。
3トップのウィングの守備意識が高い、また攻撃的なポジションにいてほしいインサイドハーフがいる場合有効な変化ですね。
そしてこちらがウィングがフォワードに位置に移動し、インサイドハーフがサイドに移動するパターンです。
こちらは運動量が多いインサイドハーフ、攻撃的なポジションにいてほしいウィングなどがいる場合に有効ですね。
バルセロナでいうとインサイドハーフ(ビダル)ウィング(メッシ)でこの変化は行われていました。
4-2-3-1への変化
相手が1ボランチの場合4-3-3のまま守備を行うとその選手がフリーになりやすくなります。
そのためインサイドハーフが1枚出ることで4-2-3-1に変化しマークを行うことができます。
とはいえ、リバプールでいうと相手が1ボランチの場合はセンターフォワードがマーク、そしてウィングが相手のセンターバックにプレスといった4-4-2ダイヤモンドのような形を採用していますね。
5-4-1への変化
これはどうしても相手の方が力量が上であったり、どうしても守りきたい時間帯に使うと有効です。
ただカウンターの怖さがないので、一方的に攻められる危険もありますが...
以上が4-3-3のシステム変化集でした。
ただこのシステムを決めるにあたって、どのポジションの選手にどんな役割があるのか、といったことも知っておく必要があります。
4-3-3フォーメーション【まとめ】
いかがでしょうか?
途中で解説したように4-3-3は攻守においてバランスが良く、非常に使いやすいフォーメーションの一つですね。
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