サッカー4-4-2フォーメーションの特徴と相性をプロコーチが解説

2020年5月7日

 

悩める男性

・サッカーで良く聞くフォーメーションって何?

・4-4-2を採用している代表的なチームは?

・4-4-2の特徴は?

・4-4-2の相性の良い&悪いフォーメーションは?

・4-4-2からのシステム変化例は?

 

今回は上記の疑問を解決していきます。

 

本記事の内容

・フォーメーションとシステムの違い

・4-4-2の代表的なチーム

・4-4-2の特徴

・4-4-2のその他フォーメーションとの相性

・4-4-2からのシステム変化例

 

サッカーの試合を見ていると、4-4-2とか4-2-3-1とかそんな言葉を聞いたことがあると思います。

 

それはフォーメーションと呼ばれるものになります。

 

しかしフォーメーションはたくさんあるため、どれがいいのか?またどんな特徴があるのか?わからないですよね...

 

僕も小学生のころから「ややこしいねん!」と思っていましたm(__)m

 

そのため当ブログでフォーメーションを完全攻略することができるようにしました。

 

今回は4-4-2編ということで、早速説明していきます。

 

本記事の信頼性

・プロサッカーコーチ9年目

・サッカースクール経営

・B級ライセンス所持

今まで1500人以上を指導してきたので、そこそこサッカーは詳しいと思います。

 

動画ではざっくりとした内容を解説しているので、簡単に知りたい方は動画でどうぞ

 

 

目次

そもそもフォーメーションとシステムは異なるもの

 

フォーメーションという言葉と似たような言葉として「システム」という言葉を聞いたことがあると思います。

 

実はこの2つは似ているようで、性質が異なるものなのです!

 

フォーメーション

チーム全体を活かすための基本的な陣形

→つまりテレビの解説者が1番初めに紹介するもの

 

システム

フォーメーションを軸にして攻撃時や守備時に流動的に変化する形

→つまり試合の中で変化するもの

 

解説者がたまに「このチームは攻撃は4-3-3で守備は4-4-2ですね~」とか言っているのはシステムだということです。

 

まぁでも単にサッカー観戦する際は特別気にしなくていい言葉の違いですね。

 

指導者の方はしっかりと理解しておくべきですが。

 

フォーメーションとは基本陣形

 

こちらサッカーの試合の前によく見るフォーメーションの図だと思います。

 

黄色が4-4-2、赤色が4-2-3-1ですね。

 

システムとは変化する形

 

こちらは黄色がボールを保持した時の図です。

 

黄色の⑨⑧が中央に入ることで4-2-2-2になっていることがわかると思います。

 

そして赤色⑩が前に上がることで4-4-2になっていますね。

 

システムとはこのように基本フォーメーションから動いた形ということです。

 

メモ

もちろん基本フォーメーションから動かない場合もあります。

 

4-4-2を採用する代表的なチーム

 

僕が1番4-4-2を採用しているチームでご紹介したい、また好きなチームがあります。

 

それはアトレティコマドリードです!

 

アトレティコマドリードは4-4-2で最も成功したチームの1つですね。

 

常にリーガエスパニョーラで優勝争い、またチャンピオンズリーグでも常に上位というチームです。

 

アトレティコマドリード

 

シメオネ監督が就任してから、強固な守備からのカウンターを武器に毎年良い結果を残していますね。

 

最近では格下相手の場合は、より攻撃がしやすいように攻撃時のシステムを3-1-4-2に変化させたり変化を見せています。

 

 

4-4-2が気になる方はぜひシメオネ監督のアトレティコマドリードを参考にしてください。

 

4-4-2の特徴

 

サッカーは完璧なフォーメーションなど存在しないと言われています。

 

チームの特徴によっても、選手の特徴によっても適したフォーメーションは異なるからですね。

 

つまりどのフォーメーションでも長所と短所が存在するということです。

 

4-4-2の長所

  1. DF、MF、FWとバランスよく人数が配置されていること
  2. 各選手間の距離が良いので守備時に相手のスペースを埋めやすい
  3. 2FWなのでカウンターを行いやすい

 

4-4-2の短所

  1. 各ラインが均等に並んでいるためパスラインが少ない
  2. サイドハーフの運動量が多い
  3. スペースをうまく埋めないと簡単に前進される
  4. 中央のスペースで数的不利ができやすい

 

それぞれ詳しく解説していきます。

 

4-4-2の長所

 

再度長所はこんな感じです。

 

4-4-2の長所

  1. DF、MF、FWとバランスよく人数が配置されていること
  2. 各選手間の距離が良いので守備時に相手のスペースを埋めやすい
  3. FWが相手のサイドのスペースを使いやすい
  4. 2FWなのでカウンターを行いやすい

 

画像を用いて解説していきます。

 

バランスよく配置されている

 

前、真ん中、後ろとバランスよく人数が配置されているので、それぞれのラインの縦ラインの距離は調整しやすい。

 

つまり守備を行いやすいということです。

 

 

守備時に相手のスペースを埋めやすい

 

それぞれの縦ラインの距離が狭くするとコンパクトな守備陣形を維持できる。

 

相手に使われるスペースを埋めることができて、より効率的にボールを奪いことが可能になります。

 

 

FWがサイドのスペースを使いやすい

 

相手のサイドバックは、味方サイドハーフに対してのマークを行うのでその背後は狙いやすい

 

そして中央にもう一人、FWがいるので1人がサイドに流れてもゴール近くに常に人がいる状態を作れる

 

 

2FWなのでカウンターを行いやすい

 

1FWの場合はその他の選手の上りを待つ必要があるが、2FWなので素早いカウンターを繰り出すことができる。

 

よりカウンターで得点率を上げることが可能になりますね。

 

 

4-4-2短所

 

再度4-4-2の短所を紹介します。

 

4-4-2の短所

  1. 各ラインが均等に並んでいるためパスラインが少ない
  2. サイドハーフの運動量が多い
  3. スペースをうまく埋めないと簡単に前進される
  4. 中央のスペースで数的不利ができやすい

 

短所も画像付きで解説していきます。

 

均等に並んでいるためパスラインが少ない

 

各ラインがバランスよく並んでいると守備はしやすいが、攻撃においてパスラインが被ってしまうことが多い

 

つまり4-4-2システムのままボール保持を長く行うにはけっこう難しいということになりますね。

 

 

サイドハーフの運動量が多い

 

ボランチが2枚なのでサイドハーフが攻守ともにかなりの運動量が求められます。

 

リバプールのように3ボランチの場合は少し守備の負担が軽くなりますが。

 

 

またサイドハーフ含めすべてのポジションにおける役割などを知りたい方はこちらの記事を参考にどうぞ

サッカーの全ポジションの役割はこの1記事で理解できる「まとめ」

続きを見る

 

スペースをうまく埋めないと簡単に前進される

 

このように各選手間が遠いと、逆にかなりのスペースを相手に与えてしまいます。

 

そしてFW、MF、DFの3ラインなので1ライン超えられると一気にピンチになりますね。

 

 

中央で数的不利ができやすい

 

4-3-3のチームと対戦する際などは中央で数的不利ができやすいですね。

 

サイドハーフの選手が中央へ絞ることで対応はできますが、さらにサイドハーフの運動量が求められることにいなりますね。

 

 

以上、4-4-2のシステムの特徴と相性でした。

 

フォーメーションの相性について

 

それぞれのフォーメーションにおいてやっぱり相性の良し悪しはあります。

 

しかしそれは選手の特徴や、そのチームがそのフォーメーションにおいてどんなサッカーをするのか?といったことが大きく影響することです。

 

特に4-4-2においてはかなり戦術の浸透度合いや選手のポテンシャルが影響されます。

 

4-4-2とその他フォーメーションとの相性

 

4-4-2と良い相性

・その他すべてのフォーメーション

 

4-4-2と悪い相性

・その他すべてのフォーメーション

 

4-4-2は本当に難しいシステムでありながら、完ぺきにこなすと最強のシステムの1つだと思っています。

 

そのため、すべてのフォーメーションと良い相性でありながら、質が低いとすべてのフォーメーションと相性が悪いという結論がでました。

 

4-4-2はどのシステムとも相性が良くも悪くもある

 

このように各ライン間の距離が遠く、それぞれの仲間との距離が遠いと、超弱いフォーメーションです。

 

 

しかし下記のように各ライン間の距離が調整され、仲間との距離も一定に保てている場合は超強いフォーメーションです。

 

 

攻撃は少し工夫が必要

 

4-4-2は短所で紹介しましたが、パスラインが少なくなってしまうことがあります。

 

そのため攻撃においては下図のように「動き」を加える必要があります。

 

 

他にも最初に紹介した図のようにサイドハーフが中央によることでパスラインを増やすなどが必要になる

 

 

以上、4-4-2のシステムの特徴と相性でした。

 

この記事のようにすべてのフォーメーションを解説した記事は下記になりますので、参考にどうぞ

サッカーの全フォーメーションを完全理解できる渾身の1記事

続きを見る

 

4-4-2におけるシステム変化

 

今回は4-4-2から攻撃、また守備の際にシステム変化を起こす形の2種類に分けて紹介します。

 

攻撃における変化

・4-2-3-1への変化

・4-2-2-2への変化

・4-3-3への変化

・3-4-3への変化

 

守備における変化

・4-4-1-1への変化

・4-1-4-1への変化

・4-4-2ダイヤモンドへの変化

 

それぞれ解説していきます。

 

4-4-2から攻撃におけるシステム変化

 

4-4-2は正直攻撃のおいてシステム変化は必須のフォーメーションのだと思っています。

 

特徴で解説したようにそれぞれの選手が被りやすいフォーメーションなのです。

 

4-2-3-1への変化

 

これは相手も4-4-2を採用している際によく使うシステム変化ですね。

 

片方のフォワードが少し下がり目のポジションを取る簡単な動きですが、この動き一つで中央で数的優位ができやすくなります。

 

 

4-2-2-2への変化

 

これも上記と同じく中央で数的優位を作るためにサイドハーフが中央に入ってくるシステム変化です。

 

こうすることで中央での数的優位、またサイドバックが上がりやすいといったメリットがあります。

 

これも相手が4-4-2または4-2-3-1、4-3-3のフォーメーションを採用している場合によくあるシステム変化です。

 

 

4-3-3への変化

 

これは1番4-4-2からの攻撃におけるシステム変化で多い形ではないでしょうか。

 

フォワードが下がる、片方のボランチが上がることで中盤を3人にします。

 

ちなみに2人いるボランチのうち、より攻撃的な方を上げた方がいいですよ。

 

 

3-4-3への変化

 

これは相手コートに押し込んでいる際に使うと効果的なシステム変化ですね。

 

右サイドバック、センターバック、左サイドバック、左のWGとひとつずつ左にズレることで3-4-3に変化していきます。

 

もちろん右ズレも可能ですよ。

 

それぞれの選手のキャラクターによってどちらにズレるか決定していいと思います。

 

 

以上が4-4-2から攻撃時におけるシステム変化でした。

 

4-4-2から守備におけるシステム変化

 

4-4-2の特徴として整理された守備を行いやすいといったことがありますが、あえて変化させるならこれといったものを紹介します。

 

試合の状況によってはいくら4-4-2が守備に適しているからと言って、変化せざるをえない状況があると思いますので。

 

4-4-1-1への変化

 

システム変化というほど変化はしていませんが、相手が1ボランチの際によく採用される変化ですね。

 

必然的に1ボランチの場合はフリーマンになりやすいので、ここを抑える必要があるということです。

 

 

4-1-4-1への変化

 

これは自陣でできるだけ固く守りたい、守りきりたい際に採用されることが多いですね。

 

後ろの枚数を多くする効果があります。

 

 

4-4-2ダイヤモンドへの変化

 

これは相手が433かつ、できるだけボールを繋がれたくない場合によく採用されますね。

 

相手のセンターバック、ボランチにマンマーク気味にマークすることでそこへのパスを遮断することができます。

 

 

4-4-2フォーメーション【まとめ】

 

いかがでしょうか?

 

そして相性の良いフォーメーションは全て、悪いフォーメーションもすべてという、皆様の期待に沿える解答ではなかったかもしれません。

 

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