・3バックと4バックどっちが強いの?
・それぞれの長所と短所は?
今回は上記の疑問を解決していきます。
サッカー観戦をしていて、4-3-3や4-4-2、3-4-3-、5-4-1など様々なフォーメーションを聞くことがあると思います。
いろんなフォーメーションがあるということは、一応それぞれに長所や短所などがあるということです。
今回の記事では3バックと4バックそれぞれの長所と短所、また結局どっちが強いの?といったことを解説していきたいと思います。
つまりこの記事を読めばよりサッカー観戦が楽しくなるということです。
本記事の信頼性
・プロサッカーコーチ
・サッカースクール経営
20年間サッカーと共に生きているのでそこそこ詳しいですm(__)m
それでは解説していきます。
目次
3バックと4バックどっちが強い?
早速結論から申し上げたいと思います。
僕はある条件を満たすことができれば、3バックの方が強いという結論がでました!
その理由はセンターバックを3人起用できることと、中央を制圧しやすいからです。
4バックではサイドや中央にバランスよく攻撃できる一方で、逆にどっちつかずになることがあります。
その点3バックではそもそも中央に人が密集しているため、自然と中央を制圧しやすいといことがあります。
もちろん4バックにおいてもチームによってはそれが可能になっていますし、一概に3バックが最強と言うつもりもありません。
メモ
あくまでこれは個人的な一つの意見ですので、こんな意見もあるのか~くらいで思っていただきながら見てもらえると嬉しいですm(__)m
また当ブログでは3バックのフォーメーションを大きく3-5-2と3-4-3の2つで考えています。
選手・チームによって最適なフォーメーションは変わる
とはいえ、自分たちのチームにどんな選手がいるのか?で、3バックか4バックかどちらが良いのかということは変わります。
つまりどっちが強いのか?ということは「どの選手・チームで?」が大きく影響してくるということです。
例えばバルセロナなら4バックの方が強いかもしれないし、アタランタなら3バックの方が強いかもしれない。
というようにチームによって最適なフォーメーションが変わります。
だからある条件を満たすことができていれば、3バックの方が強いという回りくどい言い方をさせていただきました。
3バックが4バックに勝るための条件
それは以下にあります。
条件
- 強いセンターバックが3人いる
- 走れるサイドバックが2人いる
以上の条件を満たしているチームは3バックの方が強いと考えています。
なぜ以下の条件を満たす必要があるのかと言うことは、これから説明する3バックの長所を生かし短所を補うためですね。
3バックの長所
3バックの長所は以下にあります。
3バック長所
- センターバックを3人起用できる
- 中央を制圧しやすい
3バックの長所は大きくこの点があります。
それぞれ解説していきます。
メモ
ちなみにここでは3バックと5バックを同じフォーメーションだと考えています。
サイドバックの選手に上がる傾向が強いのか、弱いのかというごくわずかな違いしかないからです。
センターバックを3人起用できる
3バックはセンターバックタイプの選手を3人起用できるといったことがあります。
それはつまり中央の守備をより強固にすることができるということです。
下図を見ていただくとわかると思いますが、4バックと比べて自然と中央に3人のセンターバックがいることができます。
そのため強いセンターバックが3人いる場合は3バックの方が良いと考えています。
例えばイタリア代表は長らく3バックを採用していましたが、それはこの条件に当てはまっているからですね。
・マルディーニ
・ネスタ
・カンナバーロ
・ボヌッチ
・キエリーニ
・バルザーリ
こんな選手をベンチに置いておくのはもったいなすぎます。
中央を制圧しやすい
3バックでは中央により多くの人数をかけることができます。
そのため中央で数的優位がでできやすい、セカンドボールを回収しやすいといったことがあります。
同じ図ですが相手よりセンターレーン、ハーフレーンにいる人数は多いということがわかると思います
レーンについては5レーン理論についてはこの1記事だけ見ておけばOKを参考にどうぞ
つまり中央を制圧しやすいといったことがあるということですね。
3バックの短所
3バックの短所は以下にあります。
3バック短所
- サイドバックが超走らないといけない
- 後ろにあまり過ぎることがある
それぞれ解説していきます。
サイドバックが超走らないといけない
3バックのフォーメーションだとウィングがいないこと、または中央にポジションを取ることが多いのでサイドバックにかなりの運動量が求められます。
下図のようにサイドバックはサイドレーンの自陣深くから相手コート深くまで走る必要があります。
そしてもちろん守備の際はかなりの距離を走って自陣に戻る必要があります。
だからサイドバックがめちゃくちゃしんどいんですm(__)m
しかしもしこの運動量に耐えきれる選手がいるなら、めちゃくちゃ効率的です。
本来サイドハーフが守備をしないといけないエリアをサイドバック一人で補うことができるため、より中央に力を入れることができるからです。
後ろにあまり過ぎることがある
3人のセンターバックがいるということは、逆に後ろの枚数があまり過ぎることがあるということも意味しています。
それが顕著に表れるのが相手コートで攻撃している下図のシーンが1つです。
もう一つが守備の際にも同じ現象が現れます。
下図のように相手DFラインにプレッシャーをかけたいが、後ろの枚数があまり過ぎることがあります。
4バックでは後ろが余り過ぎるということはあまり現れませんね。
しかしここは少しの調整で何とでもなるレベルのものだと考えてます。
そのため個人的には「強いセンターバックが3人いる、走れるサイドバックが2人いる」場合は3バックの方が強いと考えています。
余り過ぎないための動き方
守備の際に下図のようにサイドバックの縦のスライドとDFラインの横のスライドを組み合わせることで余り過ぎつことを解消できます。
もちろんこれにはいつ、どこで、どのように?ということが大切になってきますが、そこまで難しい動き方ではないと思います。
実際に中学生でこのような守備を行っていますが、すぐに習得できました。
ここからは比較用に4バックの長所と短所を解説していきます。
4バックの長所
4バックの長所は以下にあります。
4バック長所
- 攻守にバランスがいい
- 中央&サイド両方とも守備も攻撃もしやすい
それぞれ解説していきます。
攻守のバランスがいい
3バックと比べてピッチ全体にバランスよく人が配置されているので、攻撃も守備も行いやすいですね。
特に4-4-2はピッチの前後左右中央に2人ずつ配置されているので、かなり守備が行いやすいです。
その分、3バックになるとサイドに人が少ないといったことからバランスといった面では劣っていますね。
中央&サイド両方とも守備も攻撃もしやすい
4バックは特に4-3-3の場合は中央でもサイドでもかなり攻撃は行いやすいです。
インサイドハーフ(トップ下)が中央、サイド両方に動きやすいからですね。
4バック短所
短所は以下の1つです。
4バックの短所
- バランスが良いが故に中途半端になることがある
この1つですが、4バックタイプを使用する際に1番注意をしておかないといけないことです。
解説していきます。
バランスが良いが故に中途半端になることがある
サイド攻撃なのか、中央攻撃なのか、といったことや、それぞれのポジションの選手がどのようい動けばいいのか?が中途半端になりやすいです。
例えば以下の図は4-3-3のポジションチェンジを例にしています。
これをすべての選手が理解できている場合は良いですが、そうでない場合はあまり有効ではなくなってしまいます。
逆に3バックの場合は中央に密集していること、またサイドはサイドバックが駆け上がるスぺースということがわかりやすいのでそれぞれの選手の動き方が明確になります。
また途中でポジションの役割やフォーメーションの特徴を解説した記事を紹介しましたが、以下の2つの記事ですべてをまとめています。
-
サッカーの全ポジションの役割はこの1記事で理解できる「まとめ」
続きを見る
-
サッカーの全フォーメーションを完全理解できる渾身の1記事
続きを見る
3バックvs4バックどっちが強い?(まとめ)
最後にまとめをします。
まず僕の結論は「強いセンターバックが3人いる、走れるサイドバックが2人いる」なら3バックの方が強いということです。
そしてこれは以下の3バックと4バックの長所と短所を考えた結果の物です。
3バック長所
- センターバックを3人起用できる
- 中央を制圧しやすい
3バック短所
- サイドバックが超走らないといけない
- 後ろにあまり過ぎることがある
4バック長所
- 攻守にバランスがいい
- 中央&サイド両方とも守備も攻撃もしやすい
4バックの短所
- バランスが良いが故に中途半端になることがある
一見、短所が少ない4バックの方が良さそうに見えますが、2つの条件を満たした場合は3バックの方が強いという結論です。